こんにちは、スタッフの齋藤です。群馬県高校生リバースメンター オンラインプログラムでは、高校生が自ら社会を変える力を身につけることを目的とし、第二回目となる先輩活動家を招いたワークショップを開催しました。また、そのワークショップ内にて特別ゲストの皆さんより、リバースメンターとして活動する高校生たちの質問に答えていただきました。今回の記事では、ワークショップを通じて、高校生たちがどうエンパワーされ、どんな問いを持ったのかいくつかご紹介します。
~一人目のゲスト:寺澤裕太さん~
一人目のゲスト、寺澤裕太さんは各個人での活動をスタートさせた高校生たちへ向け、どうしたら自分の思いがヒトを巻き込む活動になるのか、また政策が実行されやすいかを語ってくださいました。
Q.参画するハードルが高い既存の障害者福祉の中でどう理解を得て入っていったか?
参加者「既存の障害者福祉は参画するハードルが高いと感じている。その中でおしゃれ、クールな活動を展開する寺澤さんはどうやって理解を得たり、入っていったのか。」
寺澤さん「福祉や障害と言っても本当に広いし、特に福祉障害とか介護業界は閉鎖的。当事者や親子以外はなかなか言及することが難しいし、言及しても白い目で見られたりもする。そもそも、そういった閉鎖的な空気感っていうのをぶち壊したい、ぶち壊さないといけないよなっていう思いはずっと今も持ち続けながらやっています。」「僕は福祉施設で実際に生活支援員(=介護職)として2年ほど勤務している。当事者や現場の人ではなくたって、障害や福祉について考えたり口出ししたりしてみてほしいけど、それを実現するためにも、自分が現場側の人間になって、"知らなくても入ってきていいんだよ" と言える状況を作ることが大切だと思ってやっている。」
寺澤裕太さん
ミカンベイビー合同会社代表。真のインクルーシブな社会創造を掲げるコミュニティ「SFC-IFC」を運営。障害をテーマに、様々なワークショップやイベント等の企画を生み出している。障害福祉施設では介護職として従事。慶應義塾大学在学中。
~二人目のゲスト:小波津 実桜さん~
二人目のゲスト、小波津 実桜さんからは兵庫県尼崎市のユースカウンシルで活動した経験などから、地域資源を活用しながら協働することの大切さや、活動する上で必要なモチベーションなどを共有していただきました。
Q.居場所作りとして取り組んだイベントは誰を対象に、どうやって行ったか?
参加者「居場所作りとしてスナックみおという、お菓子を食べながらお話しする場を設けたと伺ったが、それは参加する人に何か特に制限はあったのか。また、どこで開催したのか。」
小波津さん「1番のターゲットは虐待サバイバーや虐待について困ってる人にしていたが、それを表立って言うことはせず、来られる人の制限はなかった。」「場所は商店街の一角の古本屋さんみたいなところがあり、そこに思いを伝えて、場所を貸してもらったことが一番最初。地域のイベントにも出店形式でオープンした。」
小波津 実桜(こはつ みお)さん
大学2年生。「Up to You!」の第1期代表。自身の経験から、虐待に苦しむ人をなくすことを目標に活動中。これまでに、虐待サバイバーが集うオンラインチャットの運営や、地域で顔が見える関係性の構築に取り組む。現在は社会福祉学部に所属し、社会福祉士と保育士の資格取得を目指して勉強中。
~三人目のゲスト:中村涼香さん~
今回ラスト三人目のゲスト、中村涼香さんは高校時代から社会人になった今まで継続して取り組んでこられた核廃絶に向けた活動や、被選挙権の年齢引き下げを目指す活動の内容を共有していただきました。
Q.被選挙権は何歳になると理想?
参加者「被選挙権が得られる年齢の高さには、自分自身も公民の授業で疑問を持った。中村さんは立候補できる年齢を何歳まで引き下げたいか。」
中村さん「上智大法学部の先生の見解では、本来は義務教育が終わる16歳には政治家になれる素質が身についている状態まで持っていかないといけないという声もある。ただ、国際社会のスタンダードを見ると18歳に揃えることが基本的な流れになっていて、私たちもそこを目指している。」「そもそも、私達が今回論点にしているのが、なぜ今25歳と30歳なのかというところで、25歳と30歳に定められたのは1945年。当時に行われていた議論としては、大体25歳30歳になれば、『政治家になる素質が備わってくるだろう』という何となくの肌感で決めたもの。それを今も言い続けているのは、何かそこに対する科学的な根拠が欠けていると感じている。」
中村涼香さん
2000年長崎県生まれ、24歳。上智大学卒。祖母が被爆者の被爆3世。高校時代から被爆地長崎を拠点に核兵器廃絶を求める平和活動に参加。大学進学と同時に上京後、「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」キャンペナーとして核兵器禁止条約を推進。日本の全ての国会議員の核兵器禁止条約への立場を可視化する議員ウォッチのリサーチャーとして活動しながら、被爆地の外でのアクションを更に広めるために東京を拠点とした「KNOW NUKES TOKYO」を設立、代表を務める。
改めて、ゲストのみなさんご参加頂きありがとうございました!引き続き、高校生と一緒に頑張って参ります。
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